野菜オタク ベジオタ農業人のベジオタ日記

野菜ソムリエである農業者「べジヲタ農業人」が野菜への愛を語りながら、野菜の持つ栄養素や秘めた力を提供し、ベジライフを一緒に楽しんでもらう

ピーマン発芽率25%... 原因の考察と固定種による次年度の強み ~べジヲタ畑Day12~

野菜オタク・べジヲタ農業人のぬっきーです。

 


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〇ピーマン、たったの発芽率25%...

 

 

ピーマンの最初の発芽確認は4月18日。

 

 

固定種の種を使っているので、多少ばらつきがあるだろうと思い、最後の発芽が確認されてから今日で3日...。

 

 

これ以上の発芽はないだろうと考え、今回のピーマンの発芽終了としました。

 

 

以下、内容をまとめる。

 

 

 

 

〇ピーマン実験内容まとめ

 

今回のピーマン実験内容をまとめてみよう。

 

品種名:伊勢ピーマン(固定種)

播種容器:72穴セルトレイ

播種した種子数:8粒(2粒 / 穴 × 4)

用土:園芸培養土(ホーマック

温度:日中25~33℃、夜間20℃

 

 

 

 

〇固定種ピーマンの発芽率

 

今回のナスの発芽率は最初に書いた通り

 

 

8粒中 2粒が発芽(発芽率25%)

 

 

となりました。

 


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最期に発芽が確認されてから3日間次の発芽が見られなかったため、発芽揃いとしました。

 

 

 

 

〇考察(播種~発芽まで)

 

 

べジヲタが行った実験では、

 

 

・積算温度は200℃が1個体、225℃が1個体で平均が213℃(常時25℃設定の場合、8日とちょっと)←個体数が少ないため、信ぴょう性は低い可能性あり

 

 

という結果になりました。

 

 

 

〇発芽率が低かったのは

 

 

今回、他のナス科の野菜(トマト、ナス)に比べ、ピーマンの発芽率が極端に低かった理由。考えられるのは1つ。

 

 

温度条件の不適合 (日中25~33℃、夜間20℃の変温型)

 

 

ピーマンにとっては低い夜間温度、もしくは日中と夜間での変温がピーマンの発芽には適していなかったのであろうと考えられました。

 

 

ピーマンの発芽には常時、高い地温が必要だったのかもしれません。

 

 

また、育苗土の加湿や乾燥の影響は少ないと考えました。(もし影響があったら、同条件で行っていたトマトやナスの発芽にも影響が出ているはず)

 

 

 

 

〇固定種による強み~多様性の大切さ~

 

 

今回は発芽率25%という結果になってしまったけれど、ここで終わらないのが固定種在来種。

 

 

多くは温度条件が適さず、未発芽になってしまったけれど、2株は出てきた。

 

 

なぜ出てくることができたか

 

 

なぜなら、そこに固定種在来種ならではの多様性が存在したから。

 

 

固定種の良いところ、面白いところはここ!

同じ野菜だとしても、「他よりちょっと寒さに強い」とか「他よりちょっと病気に強い」とか。

 

 

多様性がなかったら、全滅していたかもしれない。

 

 

けれど、ここで出芽したピーマンたちをしっかり育て、実をつけ、種を採ることができたら、来年は出芽率100%も夢ではないのかもしれない!

 

 

これぞ、固定種の強み!!

 

 

 

〇べジヲタの副業は種を作っている

 

 

本業の農家だったら、野菜にとって最適な環境を作り出してあげて、栽培するのが最もなのかもしれない。

 

 

けれど、僕がここで目指しているのは

 

 

訓子府の風土でも実をつけ、種を残す野菜を見つけること

 

 

べジヲタの副業は、

 

 

野菜を作っているのではなく、種を作っている

 

 

大学で育種の研究をしていた名残なのでしょうか、楽しくてたまりません(笑)

 

 

 

とにかく今は、この2株を大切に育て、種を採ることにフォーカスすることですね。

 

 

 

 

長文読んでいただき、ありがとうございます。